令和4年度　開発協力プレスツアーの実施

　昨年12 月21日、当館は開発協力プレスツアーを実施し、当地通信社及び国営放送の計4社5名のジャーナリストとカメラマンに参加いただきました。このプレスツアーは我が国の様々な分野（保健、運輸・交通、社会福祉、教育）及びスキーム（国際機関連携無償資金協力、経済社会開発計画、NGO連携無償資金協力及び草の根・人間の安全保障無償資金協力）における開発協力の実態やその成果を幅広く広報することが目的です。
 
　午前中、一行はドゥシャンベ市のプライマリヘルスケアセンター14を訪問し、令和3年度「幼児期予防接種改善計画（UNICEF連携）」の活動を視察しました。日本政府は過去20年以上にわたり、タジキスタンでの予防接種活動を支援しています。本計画では、麻疹、おたふく風邪、風疹の新三種混合（MMR)ワクチン、B型肝炎ワクチン、注射器やセーフティボックスなどの関連機材が調達され、3年間で約80万人の子どもたちが恩恵を受ける予定です。

　その後、一行はドゥシャンベ市郊外のルダキ郡に移動し、令和元年度「経済社会開発計画」を通じて供与された日本の除雪機材等道路整備機材を視察しました。本計画は、掘削機やダンプトラック等の機材計44台を全国の道路管理事務所に供与することにより、国土の93％を山岳地帯が占めるタジキスタン国内の道路を雪害から防止し、また雪害から迅速に復旧させることで物流の安定化を目指しました。

　午後は当地で唯一の日本のNGO、難民を助ける会（AAR　Japan）が平成30年度NGO連携無償資金協力「ヒッサール市における障がい児のためのインクルーシブ教育促進事業（第2期）」を通じて設置したヒッサール市第15学校の学習支援室を訪問し、障がい児が学んでいる様子を視察しました。AAR Japanは2003年からNGO連携無償資金協力を通じて、タジキスタンで様々な障がい者支援事業を実施しています。

　一行はヒッサール市からシャフリナウ郡に移動し、令和3年度草の根人間の安全保障無償資金協力「シャフリナウ郡サボ地区グリストン村第41学校建設計画」を視察しました。村唯一の教育機関である第41学校は、1976年に校舎が建設されてから、生徒数が年々増加したため、1～11年生の計461人を収容するため2学級合同で授業を行っていました。本計画では、8教室及び用具室で構成される新校舎を建設することですべての生徒に十分な学習スペースを確保し、既存校舎には新たに幼稚園も新設しました。