北岡大使、障がい者の社会参加を促すナショナル・キャンペーン「障がい者なんていない」の開始イベントでスピーチ
平成30年7月16日
7月16日、北岡大使は、UNICEF当地事務所がタジキスタン政府や市民団体と共催する「ナショナル・キャンペーン 障がい者なんていない(Each One of Us is Able)」の開始イベントに参加し、スピーチを行ないました。
このキャンペーンは、タジク国民の認識を高め、障がいを持つすべての人々の権利が尊重されるようにするとともに、障がい者を「汚れた存在」とする考え方(汚名、スティグマ)を正すことを目的としています。
キャンペーンは、今後6か月にわたってテレビ、ラジオなどのメディアを動員しつつ、タジキスタン全土で行われることになります。
イベント会場は、首都ドゥシャンベで最大のホテル、ハイアット・リージェンシーで、その大ホールには100人を越す聴衆が詰めかけるという盛況。
イベントは、まずタジキスタン政府保健・社会保護省次官のウマルゾーダ女史のスピーチで始まり、国連機関調整官のメータ女史、そしてUNICEFタジキスタン代表のカレスティーニ氏のスピーチに続き、北岡大使のスピーチが行われました。
大使はスピーチで「自分はタジキスタンに大使として着任する前に『タジキスタンではスティグマが根強いので、障がい児の父親であることを決してカミング・アウトするな。さもないと多くの友人を作る折角の機会を失うことになる』と強くアドバイスされた。しかし自分はそれを無視して、タジキスタン全土であらゆる機会を捉えカミング・アウトした。自分は今『結果として多くのタジク人の友人を作る機会を失ったのだろうか?』と自問している。答えは残念ながら『イエス』である。それでも自分には少数ながらタジク人の友人が出来た。彼らは真の友人だ。自分はこのキャンペーンは成功すると思う。何故なら、カミング・アウトしたにも拘らず、自分の周りにはタジク人の真の友人がいるからだ」と述べました。
その後は目の不自由な歌手のコンサート、車椅子によるダンス、障がい者によるパントマイム、聴衆が全員参加しての手話の練習などが行われました。